今、日本では年賀状を送る人が目に見えて減っていますね。
アラフォー管理人のまわりでは書いてない人の方が多い!
先輩方の中にはご丁寧に「終活年賀状」を書いて ”年賀状じまい” をしている人も。
事実、年賀状の売り上げ枚数が減っているそうですね。全く書かない人もいるけれど、どちらかといえば年賀状は書いてはいるけれど書く枚数が減っているという人も多いよう。管理人の周りの40代の人の場合、もらった場合に返すだけという人も多いです。
それもそのはず。実はこの流れ、世界中で起こっているのです。
アメリカやイギリスなどでは、以前から「クリスマスカードは送らない」と公言している人がたくさんいます。
世界中で増えている?私、年賀状書くのやめました!
グリーティングカードとか 送るの もうやめようよ!
(※グリーティングカードとは、クリスマスやバレンタインなど年中行事でやり取りするカードのこと)
私が クリスマスカードを 送るのを やめた理由
という感じで、有名人はじめ一般人もブログなどで公言したりしています。
先日目にしたアメリカの「とある女性誌の公式HPでのアンケート」。
” クリスマスカードを送るか送らないか ” のアンケート調査結果をネット上でリアルタイムに公表していたんです。
その調査によると、
「送らない」と「今までより減らす」と答えた読者の合計が実に50%に及んでいました。
みんな疲れているんでしょうか。
おつかれさまです。
2016年でこの状況ですから、2020年の今なんて簡素化が進んでいますからね。
日本の年賀状は、凝ったものを出す人なら「全部手書き」とか「全部に絵を描く」などという人もいますが、年賀状自体は一枚のハガキです。
しかしクリスマスカードというのは、大抵の場合「中に折り畳み式のカード&外封筒」というスタイルが多く、ハガキと違って「のり付けと切手貼り」の作業が加わります。もちろん今はクリスマスカードも封筒の無い簡易なものも増えていますが・・・。
それにしても海外でも悩みは日本の年賀状と同じような感じ・・・
SNS時代の今、自分の日常なんてみんなが知ってるようなものなのに、それでもクリスマスカードを送る必要があるのかな?
誤解してほしくないのですが、私はクリスマスカードそのものは大好きなんです。 本当ですよ。事実、クリスマスカードを受け取るのはすごくうれしいんです。でも、もし届かなかったとしても、特に気にならないんですよ。
・・・なんだかんだ全部し終えたら大抵100ドルくらいクリスマスカードに掛かっている事が多いんです。それならと、今回は信頼のおけるチャリティに寄付させてもらって・・・
(わーぉ ナイスアイデアですね!)
お国は違えど悩みは同じ。
先ほど、管理人の周りでも年賀状を送らない人が増えていると言いました。
その内の一人、50代(当時)の女性の方のケースです。
ある時彼女から「今回から年賀状は送らない」というような内容のメールを受け取りました。
彼女は毎年1000枚を超える年賀状を家庭用プリンターで作成していましたが、必ず手書きのメッセージを添えて送っていたといいます。
その年は夫婦で体調を崩しながらも、印刷し、メッセージを書き続けていたのですが、突然、私生活で深刻な問題が起こり、普段なら回復するはずの体調はさらに悪くなっていったのだそう。仕事も休めず、過度の睡眠不足の中、夜中に年賀状に一言書きをしていた時・・・
「なにやってんだろ」
と思ったのだそうです。
さて、その後、彼女からは本当に年賀状が届かなくなりました。
「よかった!」
心の底からそう思いました。
正直、年賀状は大変!
年賀状はいつしか、「何があっても書かなくてはいけないモノ」になっていないでしょうか。
(追記:2020年の現在はもう書かなくてはいけないという恐怖観念は薄れてきたかもしれませんね)
身内が死んでも「喪中はがきを書かなくては!」と心休まる暇がありません。
ただ、悲しいことが有った時に、何か「するべきこと」がある事で、中には、気丈でいられたり、気がまぎれる、という人がいるのも事実。
ちなみに海外では喪中はがきというモノはなく、誰が亡くなってもカードは送ります。
(クリスマスはイエスキリストの誕生を祝うものなので、誰かの生死は関係ありません。喪に服すという習慣自体は残っています)
年賀状の文化はとても素晴らしいと思います。
いつもお世話になっている人だけでなく、普段会えない人、懐かしい人、年賀状でしか連絡の取れない人とも、1年に一度、年賀状によって相手の事を思う時間が生まれます。なにより、年賀状を書く頃に年の瀬を、受け取れば新年を感じられるのです。年賀状で潤う企業もたくさん有ります。
なんでもそうですが、年賀状も文化というよりビジネスだから・・・という意見も有るかもしれません。
しかし年賀状や暑中見舞い、お中元、お歳暮・・・ビジネスであっても、我々日本人が独自に作り出した文化。シーズンや節目を感じられたり、人とのふれあいが生まれる良き習慣でもあるんですね。
だからこそ続いてほしい。
問題なのは、「生活に支障が出てしまう場合」ではないでしょうか。
年賀状はお金がかかる
世の中は不景気です。年金も十分ではありません。というか全然足りません。
大量の年賀状を用意するのには、年賀はがき、印刷の手間、インク代、手作りする人なら、ハンコ代、シール代等・・・フルオーダーするなら印刷代+年賀ハガキ代・・・枚数が増えれば増えるほど、毎年お金がかかります。老後も同じように続けられるでしょうか。
心底不安です。
年賀状は時間がかかる
そして時間がかかります。印刷であっても、オーダーであっても、住所変更の手間もあるし、デザインを選ぶのも結構な時間がかかりますよ。手書きなら宛名書きもあるし。
元旦に届くようにと早めの対応も必要。人によっては枚数が多いからと10月から準備し始めている人も。
(郵便局の年賀ハガキ自体は大体10月末から11月初め発売)
年賀状は面倒くさい
句読点は終わりの意味があるから年賀状にはつけてはいけないとか、「賀正」「迎春」など2文字の賀詞は、目上の人に使ってはいけない(謹賀新年、恭賀新年は「謹んで」や「恭(うやうや)しく」といった敬意が込められるからOK)など、書き方のルールやらなんやら単純に面倒です。
さらには喪中はがきの対応。一定の年齢以降、喪中ハガキを出す年が増え始めます。受け取る枚数も急激に増えます。通常、喪中のハガキを受け取ると、こちらから年賀状は控える事ができます。しかし、喪中のハガキが年末ぎりぎりに届くことも多く、稀に年末に不幸があることも。すでにこちらは投函してしまっています。…となると、慌てて連絡を入れたり、おわび状を出したり、寒中見舞いにお詫びの一言とお悔やみを書いて・・・相手によっても考え方が違うだろうからイロイロと迷うわけです。
そんなことを年末年始の ク●忙しい時に、毎年するわけです。
もしも普段より多忙だったり、体調を崩していたり、年賀状どころではない事情が起こったら?
管理人自身、一文無しになったり、離婚等、人生山あり谷ありで、年賀状どころではない年が続きました。
だからというわけでは無く、以前から、疑問に思っていたのです。
「そこまで無理しなくていいよ」と。
先ほどのアメリカのクリスマスカードのお悩みには深く同意します。
ただでさえ、デジタル化した時代でSNSのやり取りが多忙を極める時代に、さらに同時進行で忙しくする意味って・・・両方する必要あるのかな。どちらかで良いと思いませんか?どちらも不要という人もいるでしょう。
とにかく1日24時間では足りない・・・という風になる人もいると思います。管理人は年賀状を真面目に書いていたころ、睡眠を削る結果になっていました。
そして今、年賀状を書かなくてはいけないという作業から解放されて、貴重な時間をより大事なことに使っています。
そして気づくことがあります。
年賀状を書かなくてよくなったら、書きたくなった
人間というものは不思議なものですね。
しなくていいことは、したくなるものです。
例えば、管理人の場合、結婚している時は面倒だった家事。離婚したらテキパキしてしまうという事がありました。
そして年賀状。
管理人は現在、基本的には書きませんが、送ってくれた人には、たまに返す事があります。
そして、今後も基本的には書かない予定ですが、昨年、友人の年賀状を手伝うのが楽しかったのです。
以前、急に字が上手になって年賀状を書くのが楽しくなった事が有りました。
そのおかげというわけでは無いですが、一時、張り切って年賀状を書いていたんです。
でも、年賀状どころではなくなって書かなくなってしまったんです。
だから年賀状を手伝ったとき、「年賀状書くのが、楽しい時もあったな」という風に感じられたんですね。小学生の時はみんなワクワクして書いていましたよね?
もちろん、今後も年賀状は書きたい時だけ書くし、優先すべき大事なことを迷わずします。
年賀状をやめる方法は?私は「終活年賀状」出してません
「これからは年賀状は書かないわ」という人が増えているのは周知の事実です。
でも、年賀状をやめる勇気が無い人が多いのではないでしょうか。
終活年賀状を出さなくてはという事すらこの忙しい現代社会ではストレス。
管理人は、年賀状をきっぱりやめたのではなく、基本的に書かないというスタンスに落ち着きました。それでいいじゃない?
しかし何百枚と書いていた時期もありました。
年賀状を買わない
もしもやめたいなら、やめる秘訣はただ一つ。
年賀状を買わない
それだけ、だと管理人は思います。
相手の事を考えて”終活年賀状”を丁寧に出す、とても礼儀正しい人が、逆に非難される可能性のある世の中。
いい人にこそ損はしてほしくありません。
お伝えしても、しなくても、どうせ非難されるなら、そんなもの出さなくて良いかと・・・
いや、優しくてきっちりされている人は「非難されようとも相手の為にお伝えしなくては!心配かけしてしまう」とお考えかもしれませんね。
でも、そうしたお便りを出したとします。終活年賀状を出してしまうと、もう二度と年賀状が出せなくなってしまう。もしくは出しにくくなってしまう。
また年賀状を書きたくなった時にやっぱり出しますと「復活年賀状」を出す人もいるようです。お相手によっては「またか」とか、「どっちやねん」とややこしいことになるかもしれません。
年賀状という文化は出したい時に出すという気軽でもっと楽しいものじゃないと今後続かなそうですよね。
管理人も一部の友人も年賀状を書かない事については「時代の流れだから」で割り切るタイプ。消えていく、または減っていくものには理由があると思うから。何百年も続く文化とそうでない文化があるように。
本当に必要なモノなら残るはず。
SNSを利用されている方ならSNS内で徐々にフェードアウトして最後に消える方が、目立たないかもしれません。
今年「今年はバタバタしていて年賀状出せなかったーごめーん」
次の年「年賀状ありがとー」
その次の年「あけましておめでとー」
それでもやっぱり出すなら・・・長々と書かず、シンプルに明るく軽く印刷で全員に出してます感を持たせたものを作ります。
シンプルな終活年賀状文例
以下は管理人の友人が今年準備した終活年賀状の文章です。
旧年中はお世話になりありがとうございました
時代の流れを感じるところとなり終活の一環として
本年を持ちまして年賀状を書き納めとさせて頂くこととなりました
今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げますとともに
皆様のご健康とお多幸をお祈りいたします
令和3年元旦
彼女がこの文を考えた後、彼女の友人やそのご家族もコピペして使っていました。そして手書きの短い「ひとこと書き」を添えたらしいです。「また遊ぼうね」とか「メールアドレスはこちら」とか気軽な感じのもの。
年賀状は個人の自由
お仕事やお付き合いの関係で、年賀状をやめることが難しい方もいらっしゃるでしょうね。各所のリーダーが率先して気楽な付き合いにしてくれれば皆ラクになれるのに・・・。
本当にお疲れ様です。
もしくは書きたいのにワケあって書けない人もいらっしゃる事でしょう。
さらには
「年賀状は書く理由が無い」とか「書きたくない」と思う人がいても不思議ではありません。
別に義務ではありませんし、書く書かないを誰かが指図するものでもないと思います。
逆に、「年賀状は書くものだ」という人を否定するものでもないと思います。
年賀状は紙をつかうからエコじゃないという意見もあれば、普段あれこれするより、はがき一枚で済むから逆に良いという人もいるかもしれません。
そして、「書く」「書かない」のどちらかを選ぶ必要も無いでしょうし、選んでもいいのだと思います。
「こうするのが常識だ」と、自分の考えを人に押し付けることも、誰かから押し付けられることもなく、その人にとって心地いいバランスで取り組めばいいのではないでしょうか。
年賀状が、絶対に書かなくてはいけないとかいう世にも堅苦しいモノなのだとしたら、そんな文化は永遠には続かないでしょうね。
仕事だから仕方ないという理由で出さなくてはいけないという恐怖感にも近い義務感で書いてるとしたら、その年賀状の価値はとても低そう・・・
企業レベルでも年賀状をなくしていく所は今後さらに増えるでしょうね。年賀状や中元・歳暮を率先してやめた企業さんとか、取引先で「助かったー!」「有難い!」って感じるところも有るかもしれませんよね。
(・・・という思いも、管理人ひとりの意見ですので、この考えを読んでくださっている人に押し付けるものでは有りません)
結論:年賀状はもっと楽しいものであってほしい
年賀状を基本的には書かなくなった管理人。
だからこそ書きたくなることもある。つまり年賀状というのは毎年必ず出すという事に問題があるのではないでしょうか。なぜ、書きたい時に書く、じゃダメなのでしょう。
お中元やお歳暮、法事等もそうですが、一律に全員がしなくてはいけない、しかも生きている限り続けなくてはいけない、という風潮が人々を苦しめます。日本文化を楽しんだらいいじゃないという考えも良いと思います。楽しいことは人それぞれですから。
さて、派手になにか催すことが素晴らしい時代は終わりました。
事実、年賀状はもちろん、中元、歳暮、お供え物等のやり取りは減ってきています。
コロナ禍でリモートばかりになってきたから年賀状をまた書き始めた人もいるとは思いますが、確実に年賀状は減っています。会えないから品物のやり取りも増えるとは思いますが、どちらにしても個人の事情が優先されるべき。
年賀状は「日本の良き文化」であってほしい。生活のバランスが崩れない範囲で楽しく。
そう願ってやみません。
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