申請は任意のマイナンバーカード。通知カードを受け取った2015年当時、筆者の周りでは誰もマイナンバーカードの話をする人はいませんでした。
そして2022年5月現在・・・
「マイナポイント終わったと思ったら、2022年6月30日から、また始まるんだって?」
「マイナポイントって買い物歴等(行動)の個人情報が気になる」
「令和2年分から青色申告特別控除額が55万円になるけどe-Taxだと65万円可能なの?!マイナンバーカード有るとe-Tax便利そう」
など、いろんな声を聞くようになりました。
今回は「マイナンバーカードって何?」「みんな申請どうしてるの?」「どのくらい便利なの?」「マイナポイントって?」「これからどうなるの?」等についてまとめました。
(※この記事は内容に変更があれば追記編集しています)
みんな、申請してる?マイナンバーカード
知ったつもりのマイナンバー。まずはマイナンバーについて簡単に紹介。
マイナンバーとは?
マイナンバーとは住民票のある人みんなに割り当てられた番号のこと。平成27年(2015年)10月5日現在日本国内に住民票のある人全員に付番された個人番号。
●日本国内の全住民に指定・通知されている12桁の番号です。
●番号法に定められた社会保障・税・災害対策分野の事務の手続に限って利用されます。
●取得・利用・提供・保管・安全管理などに一定のルールがあります。
●番号法に定める場合を除き、収集・保管は禁止されています。
●通知カードはマイナンバーをお知らせするものです。
通知カードだけでは本人確認書類としては使用できません。
(※引用元:内閣府・マイナンバーカードとは)マイナンバーとは行政を効率化し国民の利便性を高め公平公正な社会を実現する社会基盤です。
(※引用元:政府広報オンライン・個人番号カード総合サイト)
マイナンバーは会社に提出しなくちゃいけないの?
マイナンバーの番号自体は、平成28年(2016年)1月から社会保障、税、災害対策の行政手続で必要になりました。(扶養に入っている人は世帯主の会社に番号を提出するところが多いようですね)
番号のみ、パートアルバイトを含む勤務先に提出(知らせる)する必要があります。
銀行等へのマイナンバー提出について
銀行の「預金口座」については、マイナンバーの番号の提出は任意ですが、平成30年(2018年)1月より各金融機関は顧客にマイナンバー提出の協力を求めるようになったそうです。よって「預金口座」の開設時や「預金口座」の各種変更手続き等の際にはマイナンバーの番号の提出の協力が求められます。(任意)
また、投資信託・債券・国際送金や財形・各種金融商品など一部の金融取引についてはマイナンバーの番号の提出は義務です。(義務)
マイナンバー「カード」とは?
マイナンバーの通知カードと「マイナンバーカード」は違います。通知カードは住民に個人番号を通知するもので個人番号の確認ができるもの。(※通知カードは廃止になりました。後述あり)
「マイナンバーカード」は個人番号が記載された顔写真付きのカードです。
マイナンバーの通知後、個人の申請により交付される顔写真入りのプラスチック製カードです。
●マイナンバーの確認と本人確認をこれ1枚で行うことができます。
●ICチップ内に電子的に個人を認証する機能(電子証明書)を
搭載しています。
●電子証明書の利用にはマイナンバーは使用しないため、
民間事業者も含め様々な用途に利用可能です。
●ICチップの空き領域も、民間事業者も含め様々な用途に利用可能です。
●「マイナポータル」へのログインにはマイナンバーカードが必要です。
(引用元:マイナンバーとマイナンバーカード)ナンバーの通知後に市町村に申請をすると、
身分証明書や様々なサービスに利用できる
個人番号カードが交付されます。
(引用元:政府広報オンライン・個人番号カード総合サイト)
申請すると今持っている住基カードはマイナンバーカード(個人番号カード)との重複所持はできません。また、マイナンバーカードを申請しない場合は住基カードは有効期限まで利用可能だそう。なお住基カードは今後新規の発行は有りません。
マイナンバーカードって安全なの?
マイナンバーカードには自分の写真、住所、氏名、生年月日、性別、個人番号、本人の写真等、その他総務省令で定める事項(電子証明書等)、市町村が条例で定めた事項等のみ記録されています。
マイナンバーカードって預金・年金など個人の資産情報が満載なんでしょ?と思ったら、個人番号カード(ICチップ)には税や年金などのプライバシーの高い個人情報は記録されないそうです。
セキュリティに関しては偽造が困難な造りであったり、ICチップの情報を確認するには暗証番号が必要です。一定回数間違えると使えなくなるなどの対策がとられています。
また平成28年(2016年)1月より、個人番号カードの一時利用停止を24時間365日受け付けるコールセンターが設置されています。
マイナンバーカードには有効期限があるし更新も必要
マイナンバー「カード」には10年という期限が有ります。(未成年は5年)発行から10年目の誕生日まで。(未成年は発行から5年目の誕生日まで)また、カードに格納されている電子証明書にも5年という期限があります。いずれも期限前に更新が必要。
マイナンバーカードの現在の交付率
みんなマイナンバーカードどうしてるのか気になりますよね。
2022年(令和4年)7月末現在の交付率は 45.9 %!
交付枚数: 58,151,191枚
令和3年1月1日現在の人口: 126,654,244人
※参考:総務省HP https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/ [人口に対する交付枚数率]
先月2022年6月末時点の 57,311,975枚からは
839,216枚、約0.6%増えています。
マイナンバーカードが始まった当初は国が公務員に取得を呼び掛けていたので、そういう事を踏まえての数字であったと思われますが、現在すでにほとんどの公務員は取得済みだとして、その後も増えている状況です。45.9%の国民が取得済みなのは公務員を含めたとしてもかなりの枚数!
2022年度末までにほぼすべての国民に普及させるという当初の目標には程遠いですが、それにしても増えてますね!
それでもかたくなに筆者自身は今でもマイナンバーカードの申請はしていません。友人も持ち始めているというのに。コロナ禍だから作ってないけどいずれ作りに行くといっている人もいます。そろそろ持ってない人がマイノリティーになるのかもしれませんね。
マイナンバーカードでできること。これからどうなる?
「デジタル社会のパスポート」だというマイナンバーカード。
いったいどこがどう便利で、これからどんな事ができるようになるのでしょうか。
参照:マイナンバーカード6つのメリット(マインナンバーカード総合サイト)
本人確認ができる。身分証明書になる。
ICチップの電子証明書で本人確認ができるそうです。
身分証明として使えるので口座開設などもできるそう。運転免許証を持っていない人にとってはすごく便利ですね。民間企業の社員証としての活用も徐々に広がっているようです。
コンビニで住民票の写しなどを取得できる
役所の場合、平日の日中しか発行できない住民票の写しなどの各種証明書が、コンビニで基本的に毎日朝6時半から23時まで(12月29日~1月3日を除く)、土日祝日でも「マルチコピー機」で役所より安く(市区町村によってサービスに違いあり)発行できるそう。
インターネットでの確定申告 e-Tax が利用できる
e-Tax(国税電子申告・納税システム)は、所得税などの申告や法定調書の提出、届出、申請などの各種手続がインターネットできるもので(PCの場合ICカードリーダライタが必要)、税金の納付もダイレクト納付やインターネットバンキング、ペイジー(Pay-easy)対応のATMを利用して行うことができるそう。
e-Taxはマイナンバーカードが無くても「ID・パスワード方式」で利用できますが、事前に税務署職員と対面での手続きが必要。
また、e-Taxだと紙の確定申告書の控えが有りません。e-Taxの場合は確定申告書作成コーナーにある「メッセージボックスの確認」のところに受信通知が届くので、受付された事は確認できます。ただし、手続き等で「収受日付印が押された申告書等の控え」が必要な場合は、受信通知で届くデータをプリントアウトしたものが証明になるそうですが、このデータのダウンロードにはマイナンバーカードが必要。また受信通知は情報の種類によって一定の期間が経過すると削除されるので注意。
※青色申告する人はe-Taxだと控除額65万円のままが可能?
令和2年度分の青色申告からは、これまでの申告方法(郵送や窓口)だと控除額は55万円になってしまいます。でもe-Taxで申告、もしくは電子帳簿(開始の3ヵ月前までに申請書を税務署に要提出。ただし令和2年分のみ令和2年9月30日までに申請することも可能だそう)を保存すると、今まで通り65万円の控除が受けられるそう。
※基礎控除額は令和2年度分から38万円から48万円になり、合わせて合計113万円の控除に
※10万円の方の青色申告は改正なし
詳しくは国税庁HPを参照してください。
【参考書籍】
マイナポータルが利用できる
マイナポータルは子育てや介護をはじめとする行政サービスを検索したりオンライン申請ができる自分専用サイト。
児童手当の手続きや保育園の入所申請、健康診断や検診の申し込みができたり、本人の税情報・世帯情報・予防接種の履歴等の確認、2021年10月から医療費の確認もできる他、本人の情報が行政機関でどのようにやりとりされたかも確認できるのだとか。
また「e-Tax」や「ねんきんネット」等の外部サイトとも連携しているそう。
今回の特別定額給付金のオンラインでの申請もマイナポータルで出来ます。
2021年度分所得税の確定申告からは、医療費控除の手続きもマイナポータルで出来るようになるとか。
オンライン契約がスムーズ
たとえばオンラインバンキングや民間企業のオンライン契約がマイナンバーカードによって開設までの時間を短縮できるそう。オンライン契約の際のアップロード書類の中ではマイナンバーカードが一番簡単なのだとか。
自治体ポイントがつく?
市区町村ごとに地域指定の店舗でつかえるポイントが貯まるのが自治体ポイントですが、マイナンバーカードを持っていると、連携させるなどの条件付きで自治体ポイントがつく可能性があるのだそう。市区町村で違いがあるので詳しくは各自治体のHP等を確認。
追記:2020年1月現在、実施している自治体はほんの数パーセントだそうです。
2022年6月30日からまたマイナポイントがはじまった
2019年10月から始まった「キャッシュレス・消費者還元事業」で2~5%還元(2020年6月までの期間限定)の事業は6月30日で終了しましたが、2020年(令和2年)9月から「マイナポイント」がはじまりました。この制度は延長してその後2021年12月で終了したのですが、2022年1月からまた始まって終了し、この度また復活。
今度は2022年6月30日から第2弾としてはじまりました。
2021年3月から健康保険証として「順次」使えるようになる
令和3年(2021年)3月からはマイナンバーカードが健康保険証としても「順次」使えるようになり、引っ越し、就職、転職をしてもそのまま健康保険証として使用できるそう。ただ、「順次」なので全ての医療機関が対応するのは先の話になりそう。
健康保険証として使うための登録の開始は2020年8月7日マイナポータルにて。(使えるようになるのは2021年3月から)
スマホ連携?運転免許証連携?
2022年マイナンバーカード機能がスマホで利用できるようになる予定?
2026年運転免許証と連携される予定?
時期は確定ではないと思われますが、どんどん色んな物と連携していきそうですね。安全なのかなぁ・・・今は高齢の先輩方もすいすいスマホ等を操作されますがアナログ派の方には難関が待ち受けていそう・・・
令和2年5月25日で通知カードが廃止された影響
通知カードの新規発行や記載内容の変更等は、2020年5月25日で終了しました。
通知カードは個人番号(マイナンバー)を証明するためのカードだったのに廃止になったらどうすれば・・・と思いきや、通知カード自体は、住民票記載の住所と同じであれば当面の間マイナンバーを証明するものとして利用できるそうです。
ただし住所が変わる等で記載内容に変更があった場合や、紛失した場合には内容の変更も出来ないし再発行もできません。(※2020年5月24日までなら手続きできましたが終了しました)この状態でマイナンバーを証明する必要が有る時は、マイナンバーカードを申請するか、マイナンバーが記載された住民票等が必要になります。
また、通知カードが廃止した2020年5月25日以降に新たに住民登録された人には「個人番号通知書」が送付されますが、この個人番号通知書ではマイナンバーを証明できないし、記載内容の変更も再発行もできないというではないですか。
つまり、今後例えばマイナンバーカードを持っていない人が確定申告をする場合、今までは通知カードと運転免許証などの身分証明書のコピーでマイナンバーを証明できたのが、通知カードの内容に変更があった場合や「個人番号通知書」の場合は、マイナンバーが記載された住民票のコピーが必要になりますね。
ワクチン接種情報と紐づけされる可能性&新型コロナワクチン接種証明書アプリ
以前からワクチンの接種管理にマイナンバーを活用する案が持ち上がっていましたよね。
接種漏れを防いだり、誰が何を何回打ったなどを管理し、副反応などの情報も把握でき、2回目の摂取の際に住所等が変わっても把握しやすいなどの利点があり、マイナンバーカード自体に紐づけるのではなく、個人番号(マイナンバー)を活用するという方向の可能性が高いらしい話でした。
個人的にワクチンは接種していませんが、接種する人にとっては、規定の回数以上に重複して打ってしまうなどのミスを避けるためにマイナンバーを活用する事自体は大切かもしれないという印象を受けました。様々な理由で自己管理が難しい場合もあるからです。
実際にはマイナンバーを取り入れようとすると逆に混乱が生じてしまい、現在のところは現行のまま(マイナンバーを活用しない)のほうが良いという意見も多く出ているようです。今のままで十分管理できているという話もあるようですが、あまり役にたってなかったマイナンバーやマイナンバーカードが無理やり役に立つチャンスが到来するかも?
その後2021年9月17日デジタル庁がスマホによるワクチン証明書の仕様案を公開。
そして「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」が登場しました。
このアプリを利用するにはアプリのダウンロードと、マイナンバーカードと暗証番号、海外用を発行する場合はパスポートが必要です。
マイナンバー「通知カード」のケースを100均で買いました
筆者はマイナンバーカードは申請していませんので、通知カードを切り取って保存するために、100均(ダイソー)でケースを買いましたよ。
これ↓
カードをいれたらこんな感じ。通知カードは、B8サイズ(64 mm × 91 mm)が入るケースでピッタリ。
ビニール素材だとケースに印字が写ってしまったり劣化してくっついて破れてしまうかもしれない点は注意。通知カードじゃなくて「マイナンバーカード」のケースを買う場合は、スキミング防止も可能な専用のケースを用意したほうがいいかも。
マイナンバーカードケース

※画像出典:Amazon(加工して使用)
まとめ
マイナンバーカードは無料で所持できる唯一の公的な写真付きカード。
今後様々なサービスとの連携も増えて各種手続きも便利になるでしょうし、行政をシンプルかつスマートにするために国民として協力できるし、マイナンバーカードをもっと有益に考える人もいるかもしれません。
マイナンバーカードの申請は現在のところ任意ですので、今後の状況をよく見てから申請しても遅くはないようですが手続き関係も今後持っていないと不便になっていきそう。2021年9月にはデジタル庁が創設されました。なんでもかんでもデジタル化はしないだろうけど。
筆者はまだ作りませんが、そろそろほとんどの人が作りそうな勢い。
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