睡眠不足による ”睡眠負債“ が叫ばれる中、みなさんは内容の濃い睡眠が摂れているでしょうか。
じつは質の高い睡眠を摂る事は、長く寝ることよりも大切なのだとか。
脳や体を修復し自律神経も整えてくれる睡眠は、美容に良い成分も分泌しています。
そして睡眠の質が高ければ、その美容成分は多く分泌されるのだとか。
秘訣は寝始め3時間!
睡眠は自律神経を整える
特に何も考えなくても心臓は動いてくれて、体温も保ってくれて、食事を消化してくれますが、これは自律神経のおかげだとか。
自律神経が働いて初めて、無意識に呼吸ができるんだそうです。
自律神経は、自分の意思で動かせない神経(自律した神経)ですが、睡眠を正しくとる事で、自律神経を整える手助けになるというのです。
同じ周期で睡眠をとる事が重要
わたしたちが寝ている間に、体は「細胞の新陳代謝」「皮膚や筋肉、骨の形成」「内臓の修復」までしてくれて、「各種ホルモンを分泌」し、メラトニンという睡眠を誘導してくれる働きもある抗酸化作用の高いホルモンも作ってくれます。
また、睡眠は体を修復するだけでなく「脳も同時に回復させる」んだそうです。
脳を回復させることで自律神経が整うそうなのですが、
それは自律神経の中心が、脳の視床下部にあると言われるほど重要なのが脳で、交感神経と副交感神経のコントロールをしているため、脳を休めるといいのだそう。
自律神経というのは、交感神経と副交感神経のバランスが大切だそうです。
自律神経には交感神経と副交感神経がある
●交感神経:活動している時や緊張している時の神経(起きている時の神経)
●副交感神経:休んでいる時やリラックスしている時の神経(寝ている時の神経)
どちらかがずっと優位な状態が続くと、自律神経が乱れる原因に。
私たちははストレスや環境などから交感神経優位になりやすいので定期的に副交感神経の状態も確保したいです。
そこで大切なのは同じ周期で睡眠をとることなのだそうです。
どちらの神経も、少しのことで交感神経が優位になったり、副交感神経が優位になったり、入れ代わり立ち代わりバランスをとっています。
交感神経が特に優位になるのは、例えば非常事態の時。この時、大切なものを守ることにすべてを集中させなくてはいけないので、内臓の働きを抑制してでも危機を回避することに全身が集中。
瞳孔が開き、心拍数は上がり、筋肉は硬直。アドレナリンを分泌して痛みを感じないこともあるとか。アドレナリンは意外にも空腹時などにも分泌するもので、火事場の馬鹿力を発揮したりするんですよね。
逆に副交感神経はリラックスした時に優位に。
瞳孔は閉じ、呼吸は深くなって心拍数は下がり、血圧は安定。筋肉は緩み、内臓の機能はUP。休養を取ったり栄養を摂ったりの状態。アドレナリンの代わりに幸せのホルモンとも言われる「セロトニン」が分泌。
日中、家事や子育て、介護、仕事などのストレスで交感神経が優位なことが多いかもしれませんが、規則正しい睡眠をとることでバランスを取って、自律神経も整えたいですね。
自律神経が整うと美容に良い唾液が出る
そして注目すべきは唾液について。
唾液は交感神経が優位だと粘り気のある濃い唾液になり、口が乾燥した状態になります。その結果殺菌成分でもある唾液が少ないことで口臭も発生しやすくなります。
しかし副交感神経が優位だとサラサラした唾液がたくさん出るため、口臭予防に。
しかも唾液がたくさん出ると、話題の成長ホルモンの一種「パロチン」が含まれています。
このパロチンは皮膚、筋肉、目など粘膜を強化して
お肌のターンオーバーも促進してくれるのだとか!
パロチンは美容に良いと話題のホルモンですよね。
自律神経が整えば、唾液腺の働きも正常になります。
唾液腺が正常になるとさきほどの美容効果たっぷりの「パロチン」も正しく分泌されるはず。
睡眠はしっかりとりたいですね。
質の高い睡眠の鍵は寝始め3時間!
私たちは寝ている間に脳や体を回復して自律神経を整えて成長ホルモンを分泌し体を修復するのですが、この働きが一番活発なのが寝初めの3時間。
そこで睡眠を促すホルモンのメラトニンが大切になります。
メラトニンは、抗酸化作用のあるホルモンで、起きて太陽を浴びてから約15時間後に分泌が始まり(諸説あり)寝る頃に睡眠へと導いてくれるホルモン。
そのメラトニンを分泌する為には、起きたときに日を浴びて、決まった時間に眠ること。
つまり、規則正しい生活をするのが大切なんですね。
なんだ、昔から言われている事です。
寝る時にメラトニンが分泌した状態で寝る事で寝てから3時間の重要な時間帯の睡眠の質がUP。
正常な睡眠中にはセロトニンとコルチゾールというホルモンが分泌されて、朝、メラトニンが抑制され、すっきりと目覚める事ができるのだそうです。
そしてまた太陽を浴びて、また寝る時にメラトニンが働いて、と規則正しいリズムができあがる。(セロトニンは覚醒に関わるために目覚めのホルモンと呼ばれますが、実際は神経伝達物質)
ところで、規則正しい生活が大事と言っておきながら何なのですが、
「22時か23時から夜中の2時までのゴールデンタイムに寝ましょう」という話は厳しく守らなくてもいいかもしれません。
重要なのはしっかりと睡眠をとること。起きてすぐ太陽を浴びること、決まった時間に部屋を暗くして寝ることのような気がします。(だからと言って毎日3時間だけ寝ればいいということではありません)
太陽が出てる時間に起きて、暗い時間に寝ることを最低限守れば、少なくとも体のリズムは整うんじゃないか、という話です。
(ゴールデンタイムに関してはいろいろな考え方があります)
現代人は忙しいので、毎日朝7時に起きて23時に寝るなど不可能な方も多いですし、深夜勤務の人も大勢います。
だから出来る限り規則正しい生活を習慣づけることができればと思います。
まとめ
睡眠をとることで自律神経を調節して自律神経に支配されている唾液腺が正常に働く。
これを習慣化できればそのうち自律神経が整い、質のいい唾液が多く出て美容にうれしい若返りのホルモン「パロチン」も出て美容にもうれしい。
質の高い睡眠は、日の光を浴びてから約15時間後に睡眠のホルモン、メラトニンが分泌され、寝る体制に入ることで深い睡眠が得られる可能性が高いかもしれません。
そして寝初め3時間が大切だけれども、最近言われているアルツハイマーの原因ともいわれる脳のゴミ(アミロイドβ)などを排出するためには出来るだけ長い睡眠が必要なので、理想としては6時間以上の睡眠だそうです。
正常な睡眠が得られるとその内起きる為に日中のストレスに対抗するコルチゾールが分泌。日中も元気に活動できるようです。
ぐっすり寝るれるよう、寝る前には出来るだけ刺激物を避け、食事は早めに済ませたい。もちろん、塩分控えめ。かつ人工甘的な調味料控えめのバランスの良い食事内容で。脳に良い抗酸化物質も忘れずに。
睡眠はアンチエイジング作用たっぷり。睡眠中の成長ホルモンは、細胞の新陳代謝を促し、皮膚、筋肉、骨の形成、内臓の修復などの働きが美肌に導いてくれる。
メラトニンには強い抗酸化作用があるとも言われ、血管を通るホルモンは血液にのって全身に行きわたり、結果的に全身に抗酸化物質を届けてくれるのかもしれません。
自分なりに、これからも規則正しく睡眠を摂りたいですね。
おまけ
ちなみにメラトニンの材料になるセロトニンという物質があります。そのセロトニンを作り出すために食べたいのが大豆食品、青魚、乳製品、ナッツ等、必須アミノ酸のトリプトファンを多く含む食材です。メラトニンなどのホルモンはアミノ酸から出来ているそうです。
さらに、このトリプトファンだけでなく、ビタミンB6、マグネシウム、ナイアシンなどがセロトニンを作り出す材料に。ビタミンB6はバナナなどがあげられますが、バナナは生のままでは熟していても消化にそれほど良くないとも言われています。
管理人は個人的に低温殺菌乳の牛乳、皮が黒くなるまで熟した冷凍バナナをちょこっと自然解凍したものをミキサーしてほんのたまに飲むことがあります。そしてセイロンシナモンをトッピング。(※カシアシナモンは摂りすぎると悪影響)
マグネシウムはにがり使用の豆腐、海藻やゴマ、発芽玄米等で少しだけ摂っています。