今回は、ゴボウ茶を入っているかもしれない有効成分の効果と、副作用の両方を考えて飲みたいという話です。
ゴボウ茶に含まれる有効成分
アメリカ、ヨーロッパなどでは、ゴボウ茶のことをburdock (root) teaといいます。(rootは根っこの意味)デトックスティにゴボウがブレンドされていることもあり、ハーブティなどのコーナーで買うことができます。
またゴボウの種は漢方として古くから解毒、解熱に利用されてきたそう。
入っていないかもしれないサポニンの効果
ごぼう茶は有効成分とされるサポニンがコレステロールを排出するなどとして注目されました。しかしサポニンが入っているという確実な情報はありません。
入っていないかもしれないサポニンの効果は、コレステロールや脂肪を溶かしてくれるというもの。
「サポニンとは天然の界面活性剤の性質があるもので、界面活性剤というのは、水にも油にもなじみやすい物質の総称とのこと。油を浮き上がらせて水の中に取り込む性質のこと」
以上のような性質からサポニンを摂取することによって、脂肪やコレステロールを流してくれるような感覚で重宝されているのかもしれません。
しかしながら今回、ゴボウにもゴボウ茶にもサポニンが入っているかどうか不明のため、サポニンの話はこれにて終了です。
ゴボウ茶に入っているかもしれないイヌリンの効果
生のごぼうに多く含まれるというイヌリンが、お茶にも含まれているかは、ちょっとそうしたデータが見当たらず不明です。
イヌリンとは単糖がたくさん結合した多糖類の一種で、体内で分解されずに出ていく事から栄養学的には食物繊維と同じように扱われるそう。
食物繊維には水溶性と不溶性があり、水溶性食物繊維は水に溶ける性質の食物繊維のことですが、イヌリンは腸内で水分を吸収して働く事から「水溶性食物繊維」に分類されるようです。
水溶性食物繊維は、胃の中で膨張して食べたモノに粘液性を持たせることで、食べ物が胃の中にいる時間を長くしてくれます。その結果消化吸収がゆっくりになり、糖質がゆっくり吸収されることで急激な血糖値の上昇を防ぐだけでなく、腹持ちがするためダイエットにもなるようですね。
(参考サイト:ウィキペディア日本語食物繊維)
また、ぬめりのある物質になっている水溶性食物繊維が脂肪分、糖分、塩分などを吸着しやすいことから、コレステロールや脂肪の摂りずぎにも効果があると考えられるそうです。
体内で発酵する性質があるため、善玉菌が増えることにもなって便秘や下痢を予防する整腸作用も。
(オートミール、オクラ、きのこ、海藻、こんにゃく、やまいも、ごぼう、納豆など。なるほど、ねばねばしたものがありますね)
一方、不溶性食物繊維は、水に溶けない食物繊維
良く噛んで食べる事で唾液を分泌し、胃液の分泌も促進。体内に固形物として入っていくことで便の量も増えます。腸を刺激してぜんどう運動を活発にして便通も促進します。
(オートミール、玄米、いんげん豆、あずき、おから、エリンギ、ごぼう、アーモンド、えのき、アボカド、ブロッコリーなどなど。とにかくバランスよく食べればいいんですね)
さて、ゴボウに含まれる水溶性食物繊維のイヌリンは腸内で善玉菌のエサとなり、免疫力UPが期待できるという短鎖脂肪酸を生成すると言われています。イヌリンはらっきょう、エシャロット、玉ねぎ、ごぼう、菊芋などに多く含まれます。

また、水溶性と不溶性がバランス良く含まれているのには「納豆、ごぼう、オクラ」などがあります。
ゴボウには両方の食物繊維がバランスよく含まれていますが、ゴボウ茶になるとどうなのか管理人には分かりません。せっかくなのでゴボウ茶の茶殻も一緒に食べたいところ。
食物繊維のベストバランスは水溶性1:不溶性2なのだとか。個人差あるとは思いますが。
ゴボウ茶のポリフェノールの「クロロゲン酸」とは?
コーヒーに入っている成分として話題になったクロロゲン酸。酸化から体を守り、さらには脂肪を燃焼すると話題になっています。
クロロゲン酸は、ゴボウを水にさらすとアクが出たように見える茶褐色の成分で、コーヒーにも含まれますが、なんとゴボウの方が数倍も多く含まれているそうです。
クロロゲン酸は抗酸化物質の一種で、体の酸化を防ぎ、万病の元である活性酸素を除去する作用があります。
またクロロゲン酸は、糖質がグルコース(ブドウ糖)への分解されるのを阻害することから、糖質が吸収されるのを防ぐと話題になっています。その結果、血糖値が上がるのを防ぐことになり、インスリンの分泌量が減ることから糖尿病予防に活用する人もいるようです。
さらにクロロゲン酸は、膵臓から消化液として分泌されるリパーゼ(脂肪を分解する酵素)の働きを抑制するとのことから、脂肪を蓄積させないとも。
もう一つ、クロロゲン酸の効果として言われているのが、脂肪を取り込む作用のあるミトコンドリアの働きを助けるということ。ミトコンドリアが脂肪を燃焼するとのことから、ダイエットに取り入れている人も多いようです。
以上のような作用のあるクロロゲン酸。最近ではコーヒーで脂肪燃焼というイメージを持つ人もいるくらいですが、コーヒーにはカフェインが含まれているということでゴボウ茶を選ぶ人もいるようですね。

ゴボウ茶の副作用を考える
●ごぼう茶に含まれているらしい?イヌリンは、結腸でバクテリアによって代謝される際、二酸化炭素かメタンに変化してしまうため、ガスを発生させてしまうことがあるそうです。ガスがたまりやすい人は取りすぎに注意が必要です。
(参考サイト:ウィキペディア日本語:イヌリン)
●キク科の植物にアレルギーのある人は絶対に飲まないようにしてください。デトックスティにもブレンドされている事があるので注意ですよ!(英語ではBurdock、もしくはBurdock Rootと表記)
●ゴボウ茶に水溶性食物繊維が含まれるかは分かりませんが茶殻まで食べて余すところなく取り入れるのも良いかもしれません。
まとめ
ゴボウ茶にはもしかしたら「水溶性食物繊維のイヌリン」と「ポリフェノールのクロロゲン酸」、サポニンも含まれているかもしれません。
イヌリンが食後の血糖値の急激な上昇を抑え、脂肪分、糖分、塩分などを吸着し、最終的には難消化性のフラクトオリゴ糖になって善玉菌のエサに。
クロロゲン酸は抗酸化作用で万病のもとである活性酸素を除去し、糖質、脂質の蓄積を防ぎ、脂肪燃焼を助けるということでした。
いろんなお茶がありますが、どれも体に良いのか悪いのか、厳密にはまだまだ未知な部分もあると思います。体にどんな影響があるのか、ある意味冒険。
ゴボウ茶は香ばしくて美味しいので適度に飲んでお茶タイムを楽しくしたいです。
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